サッカー部でレギュラーになるには
クロアチアに敗戦し、日本代表の今大会での出番は終了した。
会社でもその話題で持ちきりだった。みなが色々話す中、庶務のイマムラさんが言った。
「うちの高校生の息子サッカー部で控えなんですけど、W杯見てモチベーションアップしたみたいで、今朝早速自主練習に行きましたよ。」
たしかに、その気持ちはわかる。私も全力でプレーする選手たちをみて「スポーツっていいなあ、若いっていいなあ。自分ももう一度部活やってみたいなあ。」と思った。イマムラさんの息子さんも今日の練習はいつにもなく気持ちが入ってるに違いない。
そしてふと思った。もし私が高校サッカー部に所属していて、控え選手だったら、レギュラーの座をつかむためにどんな練習をするか?
連日W杯を見ていたおかげですぐに答えが出てきた。多分正解の答え。自分では検証できないから、イマムラ息子を指導してその正しさを確かめてみたい。
さて、どんな練習をするかというと、
「陸上部と兼部する。」
以上、これだけである。
これだけでまず間違いなく学校内でのレギュラーにはなれるはず。多少サッカーのセンスがあれば市選抜くらいまでもいけるはず。
ワールドカップを見ていて思ったが、結局は身体能力が一番大事。テクニックはあるに越したことはないが、なくてもなんとかなる。一方身体能力が低ければ、何もできない。
市民プレーヤーレベルだとこれをわかってない人が多いと思う。だからチャンスだ。皆が気付かないうちにさっさと身体能力をあげてしまおう。
大体日本人は「テクニック偏重」の傾向がある。
その最大の犯人は『キャプテン翼』であると思っている。
主人公の大空翼は無類のテクニシャンである。フィジカルの鬼・日向小次郎は残念ながら翼に次ぐ2番手の存在に甘んじている。
また、翼のパートナー岬太郎や天才三杉淳といったテクニシャン連中は、甘いビジュアルで描かえており、ここらへんも日本人のテクニシャン好きを助長させていると思われる。
『キャプテン翼』だけではない。
日本の漫画ではフィジカルモンスター達がなぜか一段低く描かれている。
思い出してみてほしい。
聖闘士星矢のアルデバラン、
ダイの大冒険のクロコダイン、
HUNTER×HUNTERのウボォーギン、
彼らは皆肉体自慢であるが、全て噛ませ犬である。やられ役である。
これはイカン傾向である。「フィジカル下げ―テクニック上げ」の思想では現実世界では負けてしまう。その逆の思想でのぞまねばならぬ。
長友選手を見てほしい。サッカーに詳しくない私が見ても、ボール扱いは上手くないと思う。だが、圧倒的な身体能力で4大会連続のワールドカップ出場、不動のレギュラーとして存在感を発揮した。
そんなわけで、ボールさばきもさることながら、身体能力を高めることがレギュラー奪取のための一番の鍵なのではないかと思った。
そして、高校の部活の中で身体能力向上という課題と一番真摯に向き合っているのは、いうまでもなく陸上部であろう。だから、ここと「兼部」せよ、と言っているのだ。
走るとか歩くとかは、子供のころから自然に出来ていることなので、練習など必要ないと思っている輩もいるかもしれぬ。あるいは、持って生まれた素質が大事な動作であり練習して向上するものではないと思っている人もいるかもしれぬ。
しかし、どちらもとんでもない間違いである。訓練で歩きや走りは劇的に向上する。陸上選手の走りは技術の塊である。そこらへんの高校のサッカー部員だと、これをわかっていない者が多い。
「君はボール扱いも下手だが、それ以上に走るのも下手だ。まずは走る練習をせよ。」
コーチになって、是非ともこう言ってやりたいものだ。
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イマムラさんに陸上部との兼部を力説していると、「訓垂れさんは陸上部出身なの?」と聞かれた。そうではないと答えると、「じゃあなんで走りは訓練すれば向上するって言い切れるの?」と問うてきた。
い、いやー武井壮がそう言ってたから・・・。多分そうに違いないと・・・。
イマムラさんは無言で立ち去って行った・・・。
どうやら私の助言を息子さんに伝えることはなさそうである。
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